2018年11月28日 |
---|
免疫療法全般について、批判的なご意見が雑誌等において掲載されることがあり、患者様からご質問を頂戴することがございますので、ここに当施設の見解を述べさせていただきます。 まず最初に、当施設ではマスメディアからのご取材に対して可能な限り回答をさせていただく方針でおりますので、皆様方には当施設に関する記事がお目に留まる機会があるかと思いますが、患者様に対し納得がいかれるまで説明をさせていただきます。
免疫療法はあくまでもエビデンス(科学的根拠)を示すデータを蓄積段階の治療法です。有効性データの開示に関しましては、これは免疫療法に限りませんが、治療効果はがん種、ステージ、患者様の余病や年齢等によって大きく違って参ります。従いまして、そういった点を抜きにしてデータを示すことは極めて不正確で不誠実であると考えております。
当施設では、当施設の医師が厳選した治療をご提供していますがそれはエビデンス蓄積段階の治療であるという旨を必ず患者様にお伝えし、また、手術や放射線治療、化学療法などエビデンスが構築されている標準治療を受けることができる患者様には、まずは主治医の先生のもとで標準治療を受けていただくようにお伝えしています。 しかしながら、標準治療に加えて「出来ることを積極的に取り入れたい」「もう治療法がない」「緩和ケアしかないと言われた」と悩んでいる患者様が多くいらっしゃるのも事実です。症状の進んだ再発・転移がんの方は標準治療だけでは治療法がなくなりがちです。当施設ではそのようながん患者様に対し、当施設の医師が厳選した種類のがん免疫療法やプレシジョンメディシンのための遺伝子検査の選択肢をご提案しております。 また、患者様お一人お一人にとって最適な治療を受けられることが何より大切と考えておりますので、他の医療機関で提供されている治療の効果が見込めると思われる患者様にはその旨お伝えし、ご希望があればご紹介をしています。 がんの免疫療法等、再生医療の提供には、法律で厚生労働省への届出が義務付けられています。当施設も届出を行い、治療結果の報告を定期的に行っております。厚生労働省のホームページから届出をしている医療機関を確認していただくことが可能です。 免疫療法をご検討されている患者様には、「エビデンス構築段階」「標準治療優先」等がきちんと伝えられ、正しい情報をもとに治療法についてご判断いただけるよう誠実な説明を行うことが医療機関としての務めと考えております。その上で、「もう治療法がない」とお悩みの患者様にとって、選択肢の一つとしての役割を果たすことを願っております。 |
Copyrihgt(c)2012 Center for Advanced Medical Science and Technology