樹状細胞とは、その名前の通り樹木のような状態(木の枝のような突起)の細胞のことです。もとは血液中の白血球の中の免疫細胞の一部で、血液によって運ばれ体の中のあらゆる場所に分布しています。
その働きは、体内あるいは体の表面で異物を発見すると、それを自分の中に取りこみ特徴を覚えます。その後樹状細胞はリンパ節まで移動し自分の覚えた異物の特徴をリンパ球に教え込み、リンパ球にその異物を攻撃するように指示を出します。そのため、樹状細胞ががんを異物として取り込むとそのがん特徴をリンパ球に教えるので、リンパ球が直接がん組織を攻撃することができるようになります。要するに樹状細胞とは免疫細胞の司令塔のような役割を担っているのです。
そして樹状細胞ワクチン療法とは、このような樹状細胞の特性を生かした療法となります。
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