丸山ワクチンは、丸山千里博士(元日本医科大学学長・1901~1992年)が開発したワクチンです。1944年に皮膚結核やハンセン病の皮膚障害の治療薬として誕生しましたが、治療を続けるうちに皮膚結核やハンセン病の患者には癌にかかる人が少ないという共通点が見つかり、ガンに対するワクチンの作用を調べる研究が始まりました。
丸山ワクチンは、1964年からがん治療に用いられ、免疫療法の歴史の中で最も古い第1世代の免疫療法剤に位置づけられています。その後、第2世代のサイトカイン療法、第3世代の活性化リンパ球療法、第4世代の樹状細胞ワクチン療法なども誕生し、現在に至るまで様々な形で研究が続けられています。